砂糖中毒から抜け出す方法
脳をだまして甘いものを減らすには?
「甘いものがやめられない」「ついつい手が伸びてしまう」
もしそう感じているなら、それはあなたの意志が弱いせいではありません。実は、甘いものが持つ強い中毒性と、あなたの心が密接に関係しているからかもしれません。この記事では、甘いものが体に及ぼす影響と、ストレスなく甘いものを減らす具体的な方法についてお伝えします。
あなたが甘いものをやめられない理由
甘いものを食べると、脳内には幸福感をもたらすドーパミンが放出されます。一時的に気分が落ち着いたり、イライラが収まったりするのはこのためです。しかし、この快感は長続きしません。砂糖は習慣性があり、同じ快感を得るために、だんだんと摂取量が増えていきます。まるで、ビル火災が起きているのに、火災報知器の音だけを止めているようなものです。根本的な原因、つまり火事を消さない限り、報知器は鳴り止みません。同じように、ストレスや心の不安といった根本原因が解決されない限り、甘いものをやめるのは難しいのです。
ダイエット中の「食べない」罠
ダイエットのために「ご飯を食べない」「朝食を抜く」といった方法を試している人もいるかもしれません。しかし、これは非常に危険な罠です。
体は生命活動を維持するために、一定量の糖質をエネルギー源として必要とします。ご飯を我慢すると、体はエネルギー不足を感じ、別の形で糖質を求めるようになります。その結果、手軽に摂取できるお菓子やジュースといった、精製された砂糖が多く含まれる甘いものに手が伸びてしまいがちです。
こうした甘いものを食べると、血糖値がジェットコースターのように急激に上がったり下がったりします。この急激な変動は、自律神経を乱す大きな原因になります。自律神経が乱れると、「だるい」「しんどい」「やる気が出ない」といった不定愁訴(原因がはっきりしない体調不良)を引き起こしやすくなります。
脳をだまして甘いものを減らす具体的な方法
いきなり甘いものをゼロにする必要はありません。まずは、あなたの脳をだまして、少しずつ甘いものに頼らない体に変えていきましょう。
1. 良い糖質に置き換える お菓子や果物のように単糖類が多く含まれるものよりも、ご飯やパン、麺類といった**穀物(多糖類)**から糖質を摂るように心がけましょう。穀物から摂る糖質は、体内でゆっくりと分解されるため、血糖値の急激な変動を抑え、体を安定させてくれます。
2. 2週間かけてゆっくり減らす 今食べている甘いものの量を、まずは2割〜3割減らすことから始めてみましょう。この状態を2週間続けてみてください。2週間経つと、その減らした量があなたの体にとっての新しい「普通」になります。そこからさらに2割〜3割減らすことで、最初の量から見ると、無理なく半分近くまで減らすことができるのです。これは、気づかないうちに徐々に甘いものを減らしていく、非常に効果的なステップです。
「なんだか最近だるいな」「疲れが取れないな」と感じている方は、ぜひこの方法を試してみてください。少しずつ甘いものを減らすことで、体はきっと楽になっていきます。
甘いものを無理に我慢するのではなく、体と脳を上手にコントロールして、健康的で快適な毎日を手に入れましょう。何か具体的な質問があれば、お気軽にご相談ください。